月夜の天使
「お母さん・・お母さん」

『目覚めきれていない君は10歳の時、能力をコントロールしきれず、父親と事故に合った』

十夜の声が聞こえる。

私のせい?

ごめん、ごめんね、お父さん。

お母さん、私のせいで悲しませて、ごめんね。

「お母さん、ごめんね、ごめんね、お母さん!」

「加奈!」

自分を呼ぶその声に、加奈の意識が浮上する。

誰?私を呼ぶ声…。

目覚めると、そこに瑞樹の顔があった。

「加奈、ずいぶんうなされてたよ。母さんの夢をみたんだね」



< 36 / 201 >

この作品をシェア

pagetop