Summer memory
「はい。どうぞ」
小さなおぼんにグラスが4つ。
丁寧にも、氷が2個ずつ入っていた。
「ありがとうございます。」
母さんがお礼をいい、グラスに手を伸ばしたのを合図に
私とちひろもお茶を貰った。
それから私は、まだ口をつけていないお茶を持って、居間につながる縁側に向かった
特に理由はないけど、お婆ちゃん家ににくると、私は必ずここに座るので
今や、それが当たり前のようになっていた。
「ちせは本当にそこが好きだねぇ」
「んー。」
ゆっくりと口に運んだグラスが、氷とぶつかってカランと音を立てた。