Summer memory
そうしてる間にも
母さん達はありがとうなどと言って、お婆ちゃん家からでていく。
私は、見送ることもせず
縁側から見える長い道に、小さくなっていく二人の背中をただただ、見つめていた
たまに振り返るちひろにも気付かないふりをして。
「ちせ、見送らなくてよかったのかい?」
ふと背中に投げ付けられた言葉に心臓がはねる。
「…ん、いいの。永遠の別れじゃないし…1ヶ月ぐらい会えないだけだから。」
「そうだねぇ…」