Summer memory
それからしばらくして、
夕食を食べおわり、宴会場と化したここ。
あんまりに騒がしいから、オレンジジュースを片手に、逃げるように縁側に腰を下ろしていた
夜は、涼しいな。
真っ暗な空には星が少し浮かんでいた。
「隣、いいかな。」
後ろからまたあの声
「…どうぞ」
私がスス、と少し横にずれると、ありがとうと、にっこり笑った。
「ごめんね、うちの人達、うるさくて。」
駛君は申し訳なさそうに頭を下げる
「んーん。いいと思うよ。賑やかなのは、私が苦手なだけだから。逆にノリ悪くてごめんって感じ」
オレンジジュースを飲んだあとの冷たい息をふぅ、と吐いた
「はは。そんなことないよ。僕も静かなほうが好きだから」
そしてまた、ニコニコと笑う。