Summer memory
「東京って、どんな感じなの?」
駛君が聞いてきたのは、会話もなく、ただ二人して星を見上げてるときだった。
「どんな感じ…?えっと…人が多くて、みんなお洒落で…それから、」
「それから?」
「なんか、ちょっと窮屈な感じ...」
何を言ってるんだろう。
初対面の彼に、こんな話。
「窮屈?どうして?」
当たり前の反応をする駛君。
「なんでだろう。よく、わかんないね…でも、私が見てきた世界がつまらなかったのかな…」
ぽつり、そんなことを吐けば
「…そっか、多分ちせさんは何事にも無関心なんだね。」
と駛君は笑う
「無関心…」
「うん。知ろうとすれば楽しくなるよ?まぁ、僕も言うほど楽しい人生を歩んでるわけじゃないけど…」
「知ろうとすれば、ねぇー?」
「うん。」