Summer memory
「...でもそれって面倒くさくない?」
「そうかな?」
出会った初日なのに何でこんなに親しく話せるんだろう。
「例えばー...ほら、蝉だって一週間の命っていうのは、人づてになんとなく耳に入ってくる情報でしょ?一週間しか生きれないって、それはそれで、自分には関係ないでしょ?だから蝉がどう生きようが、いらない知識じゃない?」
私はとことん現実を見るタイプなのかもしれない。
虫のために時間を割くことなんてきっと誰もしないだろうけど。
「まぁ、そう言われればそうだけど、知ることは楽しいよ?
例えば…小さな子供たちが素朴なことに、なんで?どうして?って考えるように。だから、小さい子はいつも楽しそうでしょ?」