ユニークな妖怪たち
幼なじみと恋愛事情

「奴良って、本当に家長さんと付き合ってるのか?」


「違うよ」


「奴良って、家長さんのこと好きなのか?」


「うん。幼なじみとして」



ボクは思った。

君たちはどっからそんなことを知るの?

今日で八回目…いや、十回目以上の質問にボクはイライラしている。



「家長さん!本当に奴良と付き合ってないんだよね!?」


「え、あ、うん」



そんな言い方したらまた相手が勘違うしてしまうではないか。


いつもは許してしまう幼なじみの返事にもイラッとしながら心の中で毒気を吐く。



「リクオ様ー!!お弁当でーす!!」


「あ、ありがとー。屋上に行こうか!」


「はい!!」



ボクはつららとならどんな噂が流れてもいいと思う。

なにせ、ボクはつららに恋をしているのだから。


つららとの噂……流れろー!


って思ったけど流れる訳ないか。

高校生になったら少しは流れるだろう、噂に少し胸を弾ませていたが。

が!!

まったくといっていいほど噂は流れない。

中学校の同級生がほんとんどなのだから。



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