ユニークな妖怪たち
リクオが車から降りてきたのを見てカナは改めて声を掛ける。


「どーだった?」


「水着にするって。最初からそうしてればいいのにね」


「及川さん、どんな水着着てくるんだろ…」


車のドアをチラリと見やる。

リクオはああと理解するとカナに返事をした。

バタンッ

背後で車のドアが開いた音がしてリクオとカナが振り向く。


「どうですか?」


「…及川さん、似合いすぎっ!」


きゃっきゃっとつららを見てはしゃぐカナとは打って変ってリクオは爽やかな笑顔のまま固まっている。

薄水色のスカートにお腹はキュッと締まっていてかといって締まりすぎてはおらず女性特有のなめらかな曲線にちょうどいいくらいの胸の大きさを覆っている水玉模様のビキニ。

普段は髪をあげないからだろうか、軽く横縛りしているだけなのに……。

ふいっとつららから思わず顔を背けてしまうリクオ。



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