ユニークな妖怪たち

リクオ様は軽く舌打ちをすると、枝垂桜から降りてきて私のところまできた。




「一緒に居てくれねぇか?」


「え…////は、はい////」




茹蛸のように熱い顔を手で仰ぎながらリクオ様の盃にお酒を注ぐ。


私はひたすらそれをじーっと見つめるだけ。




「つらら、お前も飲まねぇか?盃ならここにもう一つあるしな」


「よ、喜んで!」




ということでお酒を飲んで…飲んで…飲んで…。




「リクオさまー?家長の…ヒクッ…返事はどーかえすのー?」


「たまげたな。お前、酒に弱かったっけな?」


「少しならいいんですー。きょーは。いーっぱいのんだからー」


「…オレの前以外で酒を飲むことを禁ずる」


「はーい。しつもんにー、こたえてー?」


「カナちゃんに、か?」


「あーい」


「そうだな…」




リクオ様は少し顎に手を当て考えている。

もしかしたら、付き合っちゃうかもしれない。

さっき毛倡妓に質問したら、


『リクオ様もそろそろお年頃だからねー。もしかしたら、カナちゃんだっけ?その子と付き合うかもよー?』


『え!?どうしよ…』
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