俺達にはオーナーがいる
俺に求めているものは

【大人の対応】なんだ。


「連くん!!冴が邪魔!!」

「連くん。立くんが意地悪言う!!」


二人が洗面所から争う様にリビングに向かってくると、唯は肩を揺らしながら笑って…


「連、お父さんだな。」


と、俺を見て笑う。

どちらかと言うと、
お父さんは唯さんで
お母さんが俺だと思う。

こんな、賑やかな家族なら大歓迎だけど。


「二人ともうるさい。」


そう言って黙らした。

リビングに唯がいる事に気づいた立は


「唯さんはおはよう!!」


と、抱きつかんばかりに甘えに行った。
冴との取り合いごっこが楽しい立だから…


「おはよう。立、冴。」


優しい笑顔の唯に


「おはよう…ございます。」


そう言って、冴は俺の近くにきて


「何か手伝う?」


あきらかに様子が変だ。
立も、もちろん唯さんだって不思議に思うくらい。




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