俺達にはオーナーがいる
リビングでTVを観ていると、
突然、立くんに

背後から抱きつかれた。
ほぼ突進に近い状態で。


「折角の夏休みなのに、遊ばないなんてもったいない!!」


そんな発想は立くん。
確かにそう思うけど、
友達もいないし…
と、ちょっと切なくなる。


「バカは宿題やってんの?
絶対手伝わないからな!!
自分でやれよ??」


そう言って冷たい視線を送るのは連くん。


唯さん不在の5日間は
ずっと部屋にこもり、
私のできる事は勉強だけで…

ひたすら宿題をしていたので
全部終わってしまった。


連くんの言葉で青ざめる立くんの表情に吹き出してしまった!!


「ヤバい!!友達に写させてもらう!!」


そう言って携帯を取り出してメールを打っている。


「冴は?」

「…終わった。」

「ふうん。」


そうだろうなと言わんばかりの連くんの表情に、悔しくて


「ご褒美頂戴!!」


と、手を出すと
その手を叩かれ


「唯さんに言ったら?」


そう返事が帰ってきた。
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