俺達にはオーナーがいる
俺の懇願に負けて


「じゃ、9時まで待つ。
連絡なかったら、唯さんに報告しないと俺らまで怒られるよ。

それに…
もし本当に誘拐とかだと、困るの唯さんだし。」


連くんはやっぱり大人だ。
最悪のパターンを計算して動く。

俺は…
唯さんの事より、冴が唯さんに怒られる心配をしていた。


『連絡くらいしろ。』

『今どこ?』

『唯さんに怒られるよ?』


そんなメールを送っていると…


「もう、9時だ。
唯さんに報告いれる。」


連くんはそう言って、メールを打った。

数分後にレスが帰って来た。


「『帰って来たら連絡くれ』って。」


そう言って、唯さんからのメールを見せてくれた。


「…心配じゃないの?…唯さんって…」

ボソッと言った言葉に
冷たく反応したのは連くん。


「去る者追わずだよ?唯さんは。」
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