俺達にはオーナーがいる
より力が入って締め上げられる腕の痛みに耐えながら答える。


「ゴメンなさい!!
…でも、連絡は入れた。」


「入れた?
『心配しないで』って?
馬鹿か、余計心配するだろ!!」

「でも、ゆ…唯さんが…」

「俺が何だよ。」

「…唯さんが…考えろって…。」

「…俺のせいか?
俺のせいで、家でしたって?」

「そうじゃない!!」

「カギは?
…カギはどうした。」

「………。」

「答えろ!!カギはどこにあるんだ!!」


冴が応えないのには理由がある。
現在所持していないからだ。

そしてそれを知っていて、唯は冴を攻めている。


「…答えろ。」

「………。」

「なら、今すぐカギを出せ。」

「………。」

「持ってないって事だな?」


唯は掴んでいた腕を離し、冴を振り向かせてまた壁に押し付ける。
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