俺達にはオーナーがいる
唯がこんなにも暴力的になっているのを、
見た事の無い冴は、どうすればいいのか分からず硬直した。


唯は電気も付けず、冴に馬乗りにまたがり、見下しながら言った。



「俺を愉しませるのが同居の条件なのは分かってるよな?」



うんうんっと頷くが真っ暗で見えているかいないかわからない。



「コレが冴の愉しませ方か。」


「違う!!」


「生憎、俺には苛立ちしか感じねぇよ?」


「違うの!!
ここから出て行きたく無くて…どうしたらいいのか分からなくて…。」


冴は必死に…
声を震わせて伝えた。


「…冴…臭い!!」


真夏に3日も風呂に入っていなければ、当たり前の結果だ。

だけど、冴からしてみれば、
『大好きな人』
に、話の途中でいきなり
『臭い』
と言われたのだ。


年頃の女の子にはショックが大きかった。


「…ふぅっ…ふぅうっ……うっうわぁぁぁああああん!!」


泣き叫び出した!!
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