俺達にはオーナーがいる
「立て。」


唯は馬乗りの姿勢から、立ち上がり、冴を引っ張り起こして


「まず、風呂に入れ!!」


唯専用のエレベーターに乗せられ、2階に着くとそのままバスルームへと押し込まれた。


唯の無表情と苛立ちの隠せない低い声に、冴は嗚咽混じりに


「ごめんなさい。」


それしか言えずに引っ張られて連れてこられた。

普段は音もたてずに歩く唯とだが、この時ばかりは違い、ドスドスと音を鳴らしていた。
もちろん、冴も引っ張られているため、体勢が悪くペタンペタンと音を鳴らす。


その音に深夜3時過ぎにも関わらず、連も立も気付いて部屋から出てきた。


「……唯さ…冴!!」


立は、部屋から飛び出して冴に掴みかかる。

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