俺達にはオーナーがいる
「他に行く場所ないもんな?」
「ち…がうぅ…唯さ、んが…すき。」
冴は気持ちを…伝えるのだけで精一杯だった。
それでも、受け止めて貰えなかったら…と言う気持ちで押し殺されそうになりながらも、方法がそれしか見つからなかった。
言った途端、大声で泣き出す。
ドアが空いているので連も立も駆けつけた。
「何事?!」
「…ん?!…大告白?!」
「冴?どうした?!」
連はすぐ駆け寄って、冴の背中を撫でてあやした。
立は…ただ見るだけしか出来なかった。
唯の機嫌がこれ以上悪くなるのを気にしているが、それ以上に…唯に冴への気持ちがバレるのが怖かったんだ。
『きっとばれたら…俺か、冴か、もしくは両方が、ここから追い出される。』
それが、立の一番の恐怖だ。