俺達にはオーナーがいる
「唯さぁ~ん。起きてくださぁ~い」
うつ伏せに寝ている唯に
"ドキドキ"何だかわからない感情が込み上げて来る。
「………」
本気で起きる気配なし!!"このままではマズイ"と、意を決してベッドに膝を付いて唯を揺する
「ゆっ!!」
冴が「唯さん」と声を掛けようとした瞬間、さえの視界がグルっと変わった。
腕を掴まれ、引っ張られた。
冴の頭に暖かい唯の寝息がかかる…
布団越しではあるが、唯の腕に抱かれている。
『ドクンドクン』
冴の顔か布団越しに唯の胸の前にある。
『ドクンドクン』
明らかに脈拍数が尋常じゃないスペードに加速する。
「………」
冴は何がどうしてこうなったのか、どうすればいいのか解らず硬直し続けた。