俺達にはオーナーがいる
「「え?」」
小さい声で2人は、目に映る光景を把握し切れていない。
「んん……ん。」
気配を察知したのか唯は目を開ける。その瞬間、連と立はとっさに隠れる。
冴の身の安全も心配ではあるが、自分の身の安全の方が何よりも大事だった。
「…ん…?」
自分の横に硬直状態で寝っ転がっている冴に気付き、ちょっと驚いて…
「冴…俺のベッドで何してる。」
冷静な対応をする唯に、思わず身を乗り出しベッドの方を覗く。
「…お前らも何してんだよ。遊び場じゃねーよ!!」
「「「………」」」
無言の3人。
「あぁ。よく寝た!」
そう言って背伸びをする唯に連と立は目がくぎ付け。
冴は動かず硬直状態。
「…よく…寝られたの…?」
恐る恐る唯に聞く立。
「…何だよ、3階に上がるなって言ったろ?」
3人全員で唯の寝室に入って来ている事に呆れている。
立は腰が引けた状態のまま、手を伸ばして冴をベッドから引っ張り起こす。