俺達にはオーナーがいる
その頃。

リビングに食べたまま片付けていないピザの箱がテーブルに置いてあった。
すぐに立と唯が食べたモノだとわかる。

唯はデリバらない。
なので、誰かが買ってくる。

連はピザを食べない。
食べる時には自分で作るはずだから。

と、言う事は立。
きっと唯と一緒に食べたんだ…


「立くーん!」


冴は立のヘアの前に立ってドアをノックする。

ヘアの中では…まだ真っ最中。


「…立。ほら…呼ばれてるよ?」


意地悪くゆっくり腰を動かしながら唯はニヤリと笑った。


「…立くんいるんでしょ?」


ドア越しにちょっと不機嫌そうに声をかける冴。


「…ほら…。」


唯は立の耳元で囁く。
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