俺達にはオーナーがいる
『唯。立の声でしょ?立も俺に会いたがってるんじゃん!!』
「…」
『返事しろよ!』
「そうだね、ただ、今そう言う気分じゃないんだよ。」
『えぇー?無理!!』
「何が。」
『もう近くにいるんだよ、彩と一緒に。』
「は?」
『後…30分位?』
「来る気じゃん。」
『行く気だもん。』
「…わかったよ。着いたら連絡して、シャッター開けるから。」
唯はそう言って電話を切る。
「晴人さん来るの?」
立は唯に抱きつかんばかりに寄って、すごく嬉しそうに聞く。
その姿を見て、自分が不機嫌だった事にちょっと笑える唯。
「彩も一緒に?」
「あぁ。30分くらいで着くって。冴起こして。」
連の言葉にそう答えた唯は、ため息と共にソファーに座った。