俺達にはオーナーがいる

「冴!出てこい!」

「お客さんが来るよ?」


連に続いて声を出す立がドアノブを回すと鍵が掛かっていた。


「唯さん!!冴のヤツ鍵掛けてる!!」


リビングのソファーに座っている唯に走り寄る立。


「…冴。好い加減出てこい。何があったか知らないけど、このままだとお前の立場が悪くなるだけだぞ?」


連のその言葉により悲しみが混み上がって来る冴は布団に包まりイモ虫のようになった。


ーーーーーーーーーー
唯さんはきっと男の人を好きになる人。
だから、私がいくら好きになっても
報われないんだ。
連くんや立くんとしている事は
私にはしてくれない。できない事なんだ。
私が女の子だから…
ーーーーーーーーーーー


冴は自分で自分を励まし続ける。
唯が同性愛者なのだと気付いてはいたけど、自分をココに置いてくれている事もあって、もしかしたら違うかも…と、淡い期待を持っていた。


でも、その望みすらもがれた。


唯は立と関係を持っているち確信してしまったのだ。
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