俺達にはオーナーがいる

着替え終わってリビングに向かうと、連が夕飯の仕度を忙しそうにしている。


「手伝う。」


そう言って連の隣に来た事に、連も立も驚いた。

冴が手伝いを自らする事がないのも驚いた一つではあるが


『 唯 > 立 > 連 』


この順番は不動で、この順番で寄って来る(行く)モノだと認識をしていたからだ。


「あ…ありがとう。」


変だと感じながらも、連は返事をして手を動かす。

まだ信じられない立は、自分が唯と昼間に何をしていたのかを冴に知られてしまったのだと気付いて何とも言えない複雑な表情をしている。


「急いだからあまりたいした物作れなかったけど。」

「すごいよ連くん!」


連を見上げて冴は笑った。連もつられて笑う。


「…何か仲よ過ぎて嫉妬しちゃう。」


立がソファーから身を乗り出して2人に行った。


"自分だって!!"
と言いそうになるのを堪える冴。


横目でそれを見て心配になる連。

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