俺達にはオーナーがいる

「で?なにが言いたかったの?」


唯の表情と声は2人になったと同時に不機嫌度が増した。
冴に味方する様な態度を取ったからだと思う連は言い逃れは出来ないと悟っている。


「今日くらい…優しくして上げてもいいんじゃないかと思って。」


ゆっくりと近づく唯の目をみて、連は言った。
そんな連のうなじに手を回し


「何で今日?いつも優しくしてるけど?」


唯が優しくしているのは多くて10回に一回だ。


「朝、あんなに真っ赤な顔させてたくせに。」


連がいうと、フッっと笑って唯の唇が連の唇を覆う。
唯の機嫌はもどっているとわかるくらい穏やかな動き。


「朝のチュウをしただけだよ。何もしてない。」


何時の間にかベッドに寝かされ、唯が連の上にまたがっている。


「ヤキモチ焼き。」


唯がそういうと、連の顔が見る見るうちに赤くなる。


「図星か?」


唯が笑う。

そう言われればそうだ。

アヤを羨ましく思う気持ちも
俺には出来ない行動を取るからだし、

唯さんが立を構う楽しそうな
姿を見るのもイライラするし、

冴の感情を隠しきれないところも
唯さんに素直に甘えようとするところも

全部イライラするんだ。

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