俺達にはオーナーがいる
そう。
さっきの冴に同情してしまうくらいの気持ちも…
本当は、それが自分に向けられたらと思う気持ちもあるんだ。
「冴と自分をだぶらすなよ?」
唯はすべてを見透かしているのか、そう笑ってまた唇を覆った。
「ん…。」
唯なりの優しい声の掛け方だったのだと思うと、連は嬉しい気持ちになる。
ヤキモチを焼いてもいいと言われているような
…何とも言えない幸福感…
に包めれている。
そして、それは唯にも伝わる。
連のキスの反応や応え方、舌の動かし方
その一つ一つが唯の好みだから。
「連。…それでいい…」
唯は満足そうな顔をしながら服を脱ぎ、連の服を脱がせ始めた。
"ここで?"
一瞬そう思ったが、唯を止めることなんてどうせ出来ないし、それよりも自分も我慢出来そうにないと思った。
「たまには感情に流されるのもいい。」
唯は、無抵抗で受け入れる連の態度に気付いて言った。
その唯の一言に
"この人には敵わないな"
と幸福感と快楽の中
意識がうっすらとしていく…