さよなら、またね
さよなら
またね
「「おい!こんなことで泣くなよ!」」
君は腕組みしてそう言った。
あきれたように、でも私をしっかり見て。
「「だっ、ってえ!」」
涙をこぼして、貰ったはんかちを握りしめた。
「「しょうがねえなあ!ほら。」」
そう言って手をさしのべてくれた。耳を赤くして。
知ってるよ。
耳が赤くなるのは 恥ずかしかった時 好きな人の前、うまく何かを伝えられなかった時。だよね?
君はきっと私が好き。
ううん、きっとじゃなく確実に。
だけど、ごめんね。
「「あ、りがとっ゙、」」
口の中はしょっぱさが残った。
手に持ったはんかちはきっと生涯私は忘れない。
大好きな人から貰ったものだから。