キミを想う。



「やっぱ、あんた面白いな」


そう言ってまた表情を崩した。



「…俺は友達だと思ってたけど?」


そう言って意地悪く笑うとユキくんはホームへと戻って行った。



…えっ?


えぇーーー!?!?


そうなの?!


私、ユキくんと友達だったんだ…。


びっくりしてホームへと姿を消していくユキくんを呼び止めそうになる。



瀬野くんの次に出来た"友達"。


嬉しい…。


友達がまた新たに出来た…。


そう思うと自然と顔が綻んでしまう。



私、失恋したのにな…。


初めて好きだと気が付いた途端に失恋なんだもん。



ユキくんがいてくれて良かった。


あのままだと涙が止まらなかったかもしれない…。


瀬野くん、今日のことおかしく思ってなかったらいいな。



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