キミを想う。
「あれ?ユキくん…」
一緒に乗り込んだはずのユキくんの姿が見当たらず、慌ててホームの方に体を向けるとユキくんはまだホームにいた。
「ユ、ユキ…ッ!?」
名前を呼ぼうとした瞬間、右腕を軽く引っ張られ、ユキくんと視線が絡む。
「二人で…って意味だよ」
「えっ?」
そう言うと掴んでいた手を離し、軽く私を電車内に押すと一人ホームに残り、私は閉まった扉からどんどん姿が小さくなっていくユキくんを眺めるしか出来なかった。
えっ…?
どういうこと?
二人で…?
「えっ!?」
思わず大声をあげてしまい、電車に乗っている人たちから変な目向けられる。
ユキくんと二人で…って。
えっ!?
カァーッと急に体が暑く火照ってきた。