キミを想う。



「ユキは?」


三和くんとタケくんが周辺を見渡す。



「さっきも連絡したけど返事ない。来たかったら来るだろ」


「そうだな」


気分屋のユキくんをよく知り尽くしているんだな…と改めて感心する。


結局、ユキくんに返事出来なかった。


どこかで待ってたらどうしよう。



「じゃあ行くか」


私の心配をよそに皆はお祭りに向かいだした。


私と菜々ちゃんしばらく皆の後ろを黙ってついていった。


加穂さんと瀬野くんは何か楽しそうに話していて、たまに三和くんやタケくんも会話に混じっていた。



「なんか食おうぜ」


三和くんが沢山並んでいる屋台を見回して、何を買おうか悩んでいる。



「たこ焼き」


「焼きそば」


「かき氷!」


タケくん、瀬野くん、加穂さんの順番で答えていく。



「皆、バラバラじゃねーか。各自で買って集合しようぜ。そこのベンチ空いてるし、そこで食おう」


三和くんの提案で皆、それぞれ食べたいものを買いに行くことになった。



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