キミを想う。



「また百面相?」


笑いを堪えている表情のユキくん。



「あ、いや…」


恥ずかしくて言葉に詰まる。



「ごめん。早く駅に着いたから迎えに来た」


「あ、そうなんですね…」


それなら良かった…と安心する。



「…行こうか」


「は、はい」


私服姿のユキくんは昨日初めて見たけど、夜と昼とではまたイメージが違う気がするな。


お洒落で凄く格好いい。


暑くて汗かいてても爽やかさが漂っている。


そんなことを思いながら少し前を歩くユキくんの背中を見つめる。



やっぱりもうちょっとお洒落するべきだったかな…。


自分の格好がダサい気がして、一緒に歩いているのが恥ずかしくなる。




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