キミを想う。



「さっきはユキどうだった?怒ってた?」


お昼休憩が終わり教室へと戻ると、瀬野くんが早速話しかけてきた。



「んー…大丈夫です。たぶん…」


ちょっと自信がなくはっきりとは答えられない。



「大丈夫だよ。あいつ滅多なことで怒んないし」


そう言って笑う瀬野くんは、「あっ!」と思い出したようにスマホを取り出した。



「今度の土曜日、午後から暇?」


「土曜日?」


「加穂が花火大会の時に絆創膏もらったから、ゆずにお礼がしたいって」


「えっ!?絆創膏あげただけでお礼だなんて!だ、大丈夫です!」


びっくりして慌てて手を横に振る。



「俺もいるし大丈夫だって」


えっと、それは私は邪魔じゃないのかな…?



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