キミを想う。




「菜々子、また来てんの?」


「郁斗!」


呆れたように声をかけてきた男子に嬉しそうな表情をする菜々ちゃん。



「友達に会いに来るぐらいいいじゃん。郁斗に関係ないよ」


「関係あるっつーの!そこ、俺の席だから」


指をさして、菜々ちゃんが座る座席に軽く蹴りをいれた。



「痛っーい!蹴ることないじゃん。もぉ帰る!」


「帰れ、帰れ」


怒る菜々ちゃんに、シッシッと手で払う仕草をする。


菜々ちゃんは怒るように文句言ってるけど、何だか嬉しそうに見えるんだよね…。



そんなことを思いながら二人のやり取りを見ていたらチャイムが鳴った。



菜々ちゃんは隣のクラスに戻り、菜々ちゃんと言い合ってた男子は私の隣に座った。





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