キミを想う。



菜々ちゃんが教室に戻り、一人でいると声がかけられた。



「今日は菜々子と食べたの?」


「えっ、あ、うん」


「良かったな」


ニコッと優しく微笑む瀬野くんに、コクッと頷く。



「郁斗ー、ちょっと来て!」


「あ?なんだよ?」


女子の数人に呼ばれ、面倒臭そうにその女子たちの輪に入っていく。



行っちゃった…。


今日、初めて瀬野くんと話せたのにな。



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