キミを想う。
「何騒いでんだ?」
「ユキ!お前遅ぇんだよ!」
「煩い」
怒る三和くんを無視して、少し離れたところに座るユキくん。
この人はいつ見てもマイペースな人だな…。
「今日は菜々子と食べないの?」
「えっ?うん…」
ユキくんを見つめてると、瀬野くんが顔を覗くように話し掛けてきた。
いつも思うんだけど、耳を傾けてくれるからか顔が近いんだよね。
だからかな?
ドキドキするのは。
「あ、あの瀬野くん」
「ん?」
「菜々ちゃんもお昼一緒だとダメ…かな?」
「ダメ」
「…あ、そう…だよね」
即答で言う瀬野くんにがっかりする。
菜々ちゃんも一緒だと落ち着くし、もっと楽しいのにな。