キミを想う。



「ゆず。どうして屋上に俺らしかいないか知ってる?」


「…ううん」



「俺らが許可した奴しか入れないからだよ。だから俺ら以外の奴は友達でも入れねぇ」


「だったら…わ、私も邪魔なんじゃ…」



何も知らずに屋上に来ちゃっただけだけど。


瀬野くん、本当は迷惑してるんじゃ…。



「ゆずは特別」


「…へ?」



「だって俺って、ゆずの初めての"友達"だろ?」


「………」


「だから特別」


そう言ってニコッと笑った。




"特別"



そんなこと言われると、更にドキドキ心臓が騒いじゃうよ…。



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