キミを想う。
「お前ら何騒いでんだよ?」
「瀬野くん!」
急に背後から声が聞こえ、ビクッとしながら振り返ると、呆れ顔の瀬野くんと三和くんがいた。
「郁斗、菜々子なしで行こうぜ」
「何でよ!?タケが帰りなよ!」
「…お前ら二人共帰れ」
煩い二人の相手をするのが面倒臭いのか、溜め息をつきながら歩きだした。
「ユキは?」
「さぁ?来ないだろ」
さっさと前を歩く瀬野くん達の後ろを菜々ちゃんとついていく。
「ゆず、タケと知り合いだったの?」
「…うん、まぁ」