キミを想う。



「ちょっと俺、トイレ」


「お前、自分だけが下手だからってふて腐れんじゃねぇよ!」


「違ぇよ!」


トイレに出ていこうとする瀬野くんに、三和くんが冗談を飛ばすが、瀬野くんは苦笑しながら出て行った。


私、瀬野くんの気に障ることしたかな…!?



「…わ、私もお手洗い行ってくるね」


「うん」


菜々ちゃんにそう伝え、急いで瀬野くんを追いかけると、扉を開けたすぐ横の壁にもたれ掛かっていた。



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