キミを想う。



「だぁー!!今のは聞かなかったことにしろ!」


顔を赤くさせ、恥ずかしそうに顔を逸らした。



私の声を聞きたくなかったんじゃないってこと?



「……ゆず?」


「ご、ごめんね…。安心して…」


思わず涙が流れてきて、慌てて拭う。



「…っ!」


頬に伝う涙に瀬野くんが指で優しく触れた。


瞬間、ボッと顔が熱くなった。



「…ゆずの声、聞いていいのは俺だけだから」


耳元でそう言うと、瀬野くんは部屋に戻って行った。



……今の言葉、どうゆう意味?



心臓が激しいくらい煩い。




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