キミを想う。
「加穂ちゃん」
「昨日は途中で帰ってごめんな」
朝、自分の席につくなり瀬野くんは申し訳なさそうに謝ってきた。
「ううん!私たちもすぐ帰ったし…」
「そうなんだ。タケやノブも?」
「どうだろ…」
「まぁあいつらは適当に遊んでんだろ」
ははっと笑う瀬野くんの背後に三和くんが近づいて来た。
「おい、郁斗」
「うぉ!ノブ!?」
びっくりしたー…と胸をさする瀬野くんは、三和くんに謝りながらも嬉しそうな表情を浮かべた。
「昨日は悪ぃ!加穂から連絡あって」
「加穂ちゃん?お前、加穂ちゃんに弱すぎ」
呆れたように返す三和くんにも、嬉しそうな表情のままの瀬野くん。