キミを想う。
ユキくんも菓子パンとか食べるんだ…。
意外だな…と思い見ていると、「なに?欲しいの?」とパンを向けられる。
「えっ!?ち、違います!」
恥ずかしい!
物欲しそうに見えてたなんて。
恥ずかしくて顔が熱くなる。
「あんた友達いねぇの?」
「…えっ?あ、えっと…そう、ですね…」
さっきまで熱くなっていた顔が、ユキくんの言葉で体ごと体温が下がる。
「わ、私…、ひとと話すのが苦手で…」
自分で自分の性格のことを言うのが情けなくて、小さな声が更に小さくなる。
「ふーん」
やっぱり興味がないのだろう。
それ以上、ユキくんが何か言うことはなかった。