【完】好きじゃないもん!


「文月さん!窓の外ばかり見すぎです!」


「へ!?・・・あ!」

今、数学Aの授業中でした。


「へ?じゃありません。罰としてこの問題を解きなさい。」


前を見ると黒板には難しい式がずらり・・・。




先生~!!

そんな~。



椿に助けを求めてもにこっと笑うだけだし・・・。

もう!

分かったよ、といてあげますよ。


黒板の前に立つとチョークを取った。


「カツカツ・・・・」


チョークを走らせる。




「できました!!」




ずらっと並んだ白い文字。


「A.6√41+38・・・。合ってるわ。」



先生の声とともに「おお~。」と歓声が湧き出る。



ふと、みんなを見ると直と目が合った。

あいつは・・・


ベーっと顔を引きつらせたあと黒く笑った。


あんにゃろ~。


< 126 / 239 >

この作品をシェア

pagetop