【完】好きじゃないもん!
「まず、城戸くんとは何にもなくって私が勘違いして抱きついちゃっただけ。私が好きなのは、佳正・・・だよ。っていうか付き合ってたんだけど・・・。別れちゃった。私がないて帰った日なんだけど本当は一緒に帰るつもりだったの。」
そこまで話すと一旦息を置いた。
ていうか、本上君と付き合ってたなんて知らなかったな。
ま、お似合いだと思ってたけど。
「でもね、あいつが勝手にバスケの試合練習があるとか言って帰れないっていわれた・・・。前も、こんなことがあったけどもう我慢できなくなっちゃって私から・・・。
あいつ、バスケ馬鹿だからさ。」
「そ・・・うなんだ。」
寂しそうに笑う由宇だけどやっぱりどこか愛しいそうな目をしていたんだ。
「で、もやっぱりつらくて、遅刻して学校に着たんだけど教室に行きづらくて中庭でぼけーっとしていたんだ。そしたら肩をたたかれて佳正かと思って抱きついちゃったわけ。」
はあぁーそういうことだったのか・・・。
由宇・・・ごめんよ。
疑っちゃった。
「ごめんね、相談もしなくて。」
由宇の目から涙があふれたけどすぐにぬぐってこういったんだ。
「佳正に謝ってくる。どうしてもこのままじゃいやだ。」
「言っておいで?」
わたしが言うとにこっと笑って走り去っていった。
いろんなことがありすぎて頭がパンクしそうだ。
由宇、話してくれてありがとうね。
佳正君、あんためっちゃ愛されてるよ。