【完】好きじゃないもん!
「ってこと。分かった?」
「・・・趣味悪。ずっとそこで見てたの?」
木の影から声がすると思ったらあいつがいたんだ。
「お前のさっきの顔面白かったな。」
ひ、ひどいっす。
「だ、だって~。」
不安だったんだもん。
片思いって分かってるけど苦しかったんだもん。
「そんなに俺の事好き?」
「・・・ばか。」
ん?と首をかしげてこちらに歩いてきた。
でも、嘘になる、好きだよ。
「俺の大切な時間無駄にしてくれたな?・・・何かしてもらおうかな~。」
「な!?・・・なによ、言ってみなさいよ。」
ふんっとそっぽを向いて腕を組んだ。
「そんな、強がっていられるのも今のうちだな。」
にやっと笑ってまたさらに距離を縮めてきた。
こ、こわいんですけど・・・。