【完】好きじゃないもん!
姫の決断
未瑠SIDE
あっという間に夜は明けて朝になってしまった。
あんまり眠れてないから頭がボーっとする。
「未瑠~。お母さん、もう行くね?」
玄関でばたばたするお母さんを横目で見ながら食パンをかじる。
「OK。いってらっしゃい。」
パタンとドアの閉まる音がして家の中が静まり返る。
ダンスは今日の5時限目。
結局わたしは何がしたいのかよく分からないまま今に至る。
どうしたいの?
って聞かれたら間違いなく付き合いたいって返すと思う。
でもね、直が私のこと好きじゃないのが悲しいの...。
きっと、一生この思いは届かないんだろうな。