【完】好きじゃないもん!
「...ただ、なんで直はそんな切ない顔するの?」
泣きそうで、心配していてでもその瞳には、強い光が宿っていることに気づいた。
「俺、そんな顔したか?」
ふいに会話をつなげるために話した自分に気づいた。
だからか?
それを未瑠は分かっていたのかその質問には答えなかった。
「直...。今日、返事するって言ったよね?」
「あ...ぁ。そうだったな。」
すっかり、いや心のどこかで待っていたのかもな。
忘れていなかったことにほっとしてしまった俺。
未瑠は...。
あんな俺の馬鹿なゲームに、しかも嘘で付き合うことなんてするのか?