【完】好きじゃないもん!
選曲も終わってそろそろ帰る支度を始める人も出てきた。
「じゃあ、俺らも帰るか。」
「え・・・。・・・うん。そうだよね。」
初対面だというのにすごく心が安らぐ。
優しいときはここでおしまい。
「ん・・・?どうした?文月さん?」
「ぬぁ!?・・・。」
い、今。すごい近くに顔があったよ。!?
のぞきこんで心配そうな顔を見せる。
「大丈夫か?・・・なんか心配だな。」
「え!?全然大丈夫だよ。」
明るく笑ってそう返した。
「んー。あっなんかあったら、メールして。これから連絡にもいるだろうし。」
そういってわたされた1枚のメールアドレスの書かれた小さい紙。
「・・・そ、そんな。いいです。」
なに言ってんだ。私。
もらっといてメールしなさいよ。
ってあー。
素直じゃないな。