【完】好きじゃないもん!
未優さんは走ってホールから出て行ってしまった。
なんで、こんなひどいこと・・・。
怒りで手が震える。
「未瑠・・・。大丈夫か?」
しゃがんでいる直がポツポツとしゃべりだした。
「うん・・・。直、ありがと・・・ぅ。」
気がついたら頬が涙でぬれていた。
「みんな!聞いてほしい。」
直がいきなり舞台の下にいる人たちに言った。
「このことは、大事にしたくない。だから・・・。」
直・・・。
「黙ってるよ。みんなもそうだよな?」
佳正君が直の言葉の次を言った。