イケナイ太陽

真実とこいつ。

饗庭が驚くのも無理はない。


饗庭は殺し屋と言ってもまだ17歳。普通ならまだ高校生なのだ。


今饗庭に渡された資料には饗庭と同年代だと書かれていた。しかも相手は女。


まとめると、
饗庭とタメのターゲット………つまりまだ17歳の女が世界で五本の指にはいるほどの殺し屋グループに――――しかもその中の時期総長の饗庭のターゲットに女がなる

なんて今までになかった事だった。


「こんな女にシュトラウスの奴が殺されるわけねーだろうが。しかもまだ高校生なんだろ!?」

「高校生って……お前が言うな。それにな、”やられた”って殺されたわけじゃねーぞ?」

「………殺されたわけじゃないって……どーゆー意味だよ」

「みんな奴に惚れてよ。殺せなかったなどと吐かすから……死刑だ。」

「へぇ、こいつそんないい女なのか。」

饗庭が写真をピラッと上げながら言う。


「だがそんな甘ぇ根性じゃ殺し屋の資格ねぇな。」

「まぁな。じゃ、お前も気いつけろよ。いくら掟とはいえ、実の息子を殺したくはないんでな。」

「俺ぁ、そんな甘かぁねーよ。じゃあな。」


後ろを向き、部屋のドアを閉めていつもの仕事場へ向かう。

親父は何か勘違いしてるのか?

俺が今まで任務を失敗して来たことなんてねぇだろ?
それに何回も言ってるじゃねーか。


俺は


相手が誰だろうと


負けねぇ


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