恋病薬


あぁ…
そもそも何でこんな事…に…………あれ?


そうだ…私がお薬を落とした理由は……


私は、くるりと後ろを振り返る。

そこは桜の咲き誇る並木道。


その中で一番大きな桜の木の下に…



やっぱり居たぁぁあっ!!!



私はあの時見たの、誰かがあの桜の木の下に倒れるのを……


「(お薬を落としたショックで忘れてたなんて…口が裂けても言えないけど…;)」


って…そうじゃなくてっ!!!

早く助けなきゃっ!!!!



私はその桜の木の下にいる“誰か”に近付く…



近付けば近付くほど“誰か”がどんな人なのかわかってきた…


まず男性で間違いない。
あの格好はうちの学校の男子制服だから。

って事は、うちの生徒よね…



いつの間にか“助ける”よりも、“どんな人だろう?”っとゆう感情が強くなっていた…


この感情が過ちだとも気づかずに……




「あの…大丈夫ですか……?」

隣にきた私は、木に寄りかかり座って俯いている彼の顔を見るために、屈んでみた………



「っ!?!?//////」

カァァアっと顔が赤くなっていくのが自分でわかった。


だってあまりにも彼の顔は、整いすぎている。


薄い金髪の髪の毛は、毛先がツンツンしていて、男の子にしては長め…

顔は…目は瞑っているけど、スゴく綺麗で…

鼻筋がスッと通っていて、綺麗な白い肌、睫毛は長くて、唇はまるでモモの様な色にみずみずしさで、プリっとしている。

その唇は薄く開かれていて、そこから出る息は規則正しく、“倒れた”様に見えたあれは、ただ“寝ようとしていた”の勘違いだと今気づいた。


「はぅ…た、ただの勘違いか……////;」

彼の顔を見るだけでも赤くなる顔だが、勘違いした事に尚頬を赤く染めて俯く。


「(あぁ恥ずかしいっ!!、だけどそろそろお薬探さなきゃ…)」


最後にもう一度と、彼の顔を見ようと俯いていた顔を上げれば……


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