【完】恋する気持ち

きっかけ

高校生活にも慣れたころ、あたしは保健室にいた。

朝から具合が悪かったあたしは、ベッドの上で眠っていた。

ガラッと開いた保健室のドア。

『先生~。あれ?いない…』

誰かが保健室に入ってきた。
そろそろ戻らなきゃ…。
あたしはカーテンを開け、靴を履いていると…

『あっ!』

と声がしたので、顔を上げると…

「あ……」

そこには、桜並木の道で会った先輩がいた。

『あの時は、ありがとね?』
「い、いえ!」
『あ、保健の先生知らない?』
「あ~。出張に行ったみたいですよ?」

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