年上ヤクザ



争いあいの声がだんだんと近づいてくる。



「セレナを出せ!」


「ふざけるな!セレナは片桐組の女だ!」



亮…本当にごめんなさい。


私は深呼吸を一つして大声で言った。




「久信さん!お待たせ♪」


その一言で争いあいの声は一気に静まった。


「「セレナ…?」」


驚きを隠せないのは亮だけではなく、山下久信も同じだった。



「…亮。私ねぇ♪久信さんと付き合うことにしたの★

だから…バイバイ。」


これが…春日セレナの出した答えだった。


「…お前…な、に言って…」



冗談だよ。そう言いたい。


「だって、久信さんってワイルドでかっこいいんだもん♪」



嘘だ。


「全然、亮よりかっこいい。

久信さんが好き♪」












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